私は大江千里が、好きである。
90年代は、アルバムが出ると買い求め、その当時、あまりお出かけ好きではないながら、コンサートにも1人で予約して行っていた。
そんな彼が、2008年にJAZZを勉強したいと、日本での活動をハタと止め、単身+1匹(ワン)でNYに渡ってしまった。
当時は、かなり衝撃ながらも、
その頃に出したアルバムが、詩の入っていないピアノのみのアルバムだったり、活動も抑えている雰囲気が伺えていたから、なんとなく予想もついていたのだけれど。
きっと今までのような曲は、もう作らないんだろうな、と少し寂しい気になった。
でも、ピアノだけのアルバムもすごく心が踊るもので、何より私は、大江千里のピアノの感覚が好きだった。
小さい頃から、ピアノの勉強方法が自由だったと聞いていただけに、踊るように弾く姿が、ほんとに楽しそうだったから。
当時、48歳の彼が転身し、あれから何年も過ぎて、音楽学校も卒業したと聞き、自由が丘でJAZZライブをやった、と聞くようになると、やっぱり嬉しいもので。
それでも、以前ほどの追っかけ感は薄れていて、ライブも見に行ったことはなかった。
ついさっき。
前から意志の強さは感じていたけれど。
どんな思いで転身を決めたのか、から始まる文章だった。
それは転身ではなく、昔からやりたかったことを、ただひたすらに思い続けていた結果。
彼の一本通った芯の強さを感じて、読んでいてなんだか嬉しくなる。
この人のファンだったのは、間違ってなかった、なあんて、偉そうなことも思ってみる。
現在は、NY中心にライブ活動などしているそう。
今だに、大江千里というと
「カッコ悪い振られ方」とか「ありがとう」の歌の人でしょ?
と言われることも多いけれど、人は日々進化するのだ。
したいと望めば、確実に。